勝秀鍛冶屋見習いと、その嫁

高知県四万十町で鍛冶屋の見習いになった。嫁は狩猟や炭焼きを始めた。

お弁当の箸が無い…

こんにちは、四万十町地域おこし協力隊、【鉈の勝秀】勝秀鍛冶屋見習いの菊池です。

突然ですが、少し考えてみてください。

あなたは今日、山仕事の手伝いです。お昼になり山を降り、さぁお弁当を食べましょうとなった時、15人分全員の箸がありません。

あなたならどうしますか?
お弁当屋に持ってきてもらうにしても、片道1時間はかかる。
箸のありそうなお店は車で5分の所にある。一番したっぱのあなたが調達しに行きますか?


さぁどうでしょうか?
これはまさに昨日の話です。

私のとっさの答えは「私が調達しに行く。」です。しかし正解はそうではなかった。


まず弁当担当の方が弁当屋にクレームの電話を入れる。
「全員分の箸が入ってないんですけど。」
「3回目ですよ!」
3回目なんだ!
弁当屋もすごい。3回も箸を忘れるなんて。
そして、
「箸は作れるからいいですけどね、しっかりしてくださいよ!」

作るんだ!

また付いてないのか、と言いながらそれぞれが鉈で周りにある枝を切っています。
この枝が良いぞと私にもくれました。

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みんなの余裕感がすごい。箸がないなら作れば良いじゃないか、材料は山ほどある、といった表情で。

面白いのが箸作りには性格が出ること。
心理的には目の前にある弁当を食べたい、休み時間を長く取りたい、箸を作るのが面倒、あまりうまく作れない、等々。
そういう心理で色々な箸が出来上がっていました。中には持って帰りたくなる様な綺麗な箸も!

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これ私の。
私のはこんな感じにテキトー。
ただの枝のまんま。
当然使ったあとはポイです。


田舎の人はやっぱりスゲー!と感じた出来事でした。