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地域おこし協力隊と勝秀鍛冶屋見習い

2015年4月より四万十町地域おこし協力隊として活動。任務は「鍛冶屋技術を受け継ぐ事」

目が温度計

勝秀鍛冶屋見習い

こんにちは、四万十町地域おこし協力隊、【鉈の勝秀】勝秀鍛冶屋見習いの菊池です。

 

刃物は必ず熱処理をという工程を行っています。

鍛冶屋でいう熱処理は焼きならし、焼き入れ、焼き戻しとありますが、この中で刃を硬くする(切れる刃にする)処理の焼き入れについて話をします。

 

興味があり詳しく知りたい方は調べてほしいのですが簡単に説明すると、加熱して800度前後になったら水か油の中にジュって入れて冷ます、です。

これだけで鋼が硬くなります。ですがこれが難しいのです。

 

勝秀鍛冶屋ではアナログな方法で焼き入れをします。

まずは鍛冶場全体を暗くします。

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大きな窓には使い古しのカーテンをかけ、小さな窓はベニヤで塞ぎます。

勝秀鍛冶屋がこうなっていたら集中が必要な作業なので立ち入り禁止です。

 

焼き入れは木炭で行い、刃物を熱していきます。

ここではさらに板で光を遮り、熱した色で温度を見極めています。

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刃物全体が800度前後になった瞬間、油に入れ冷ます!

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と、字で書く分には簡単ですがこれこそ経験と勘の職人技です。

今はハイテクな温度計や様々な設備で確実にその温度まで上げることが出来ますが、勝秀鍛冶屋にはそのような設備はありません。

今後生産性を考えた時、他のやり方を取り入れる可能性はありますが、師匠のように確実に焼き入れが出来れば良いに越したことはありません。これが鍛冶屋の基本の焼き入れの仕方だと思います。

 

まだまだ見習いの私がやると

①まず木炭のコントロールが出来ない。

②当然なかなか温度が上がらず焼けない。

③均等に全体が焼けない。

④800度の判断が出来ない。

等など…。

 

何度かやって少しづつ覚えてきましたが先日は大きな失敗もしました。

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薄刃という刃物ですが焼きすぎて鋼が無くなってしまいました。

これは木炭のコントロールが出来ていなかった事と、炭の中に差し込む位置が悪かったことが原因だと考えています。

刃物の厚さによっても形状によっても温度の上がり方が違うので、どんどん経験して覚えていきたいと思います。

 

もう3年間の半分が過ぎてしまいました。

 

【鉈の勝秀】

勝秀鍛冶屋
〒786-0504
高知県高岡郡四万十町十川233-2