勝秀鍛冶屋見習いと、その嫁

高知県四万十町で鍛冶屋の見習いになった。嫁は狩猟や炭焼きを始めた。

師匠登場!

こんにちは「その嫁」です

今回は
「鉈の柄が壊れたー!直して!」
と修理の注文が入ったので、木工専門見習い「その嫁」が奮闘しています。
出刃包丁の柄と同じように、薪から切り出して鉈の柄に形を整えていきます。
荒削りがだいたい済んだら。
…と、簡単に書いていますが色々あるんですよ、水平が出るように鉈で削ったりカンナをかけたり、ねじれが無いように等々

次はですね、
鍋谷の工場を飛び出して、十川の師匠の工場で作業します。
あそこなら道具があるから。

鉈の柄に刃が入り込む溝を掘るのです。
(大まかな溝を彫った後の画像ですが)
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コレが簡単なようで難しい。
鉈の柄にはまり込む部分の寸法を測ったら、木に墨付けをして、溝となる部分をドリルで穴を空ける。
空けたら道具を使って、削っていく。
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こんな道具です。
左から突きノミ、ノミ、ヤスリ…引っかくヤツ?、ノコギリです。

綺麗に溝を彫らないと、鉈がはまり込まない。
「鍛冶屋見習い」監修の元でゴリゴリッとやっていたら、
「おーい、居るがか?何?柄か?」
と師匠登場!
今日はおニューの野球帽をかぶって登場
柄をゴリゴリしているのを見ていた師匠は
「おい、ちょっと貸してみて」
柄の作り方の実技指導をし始めました(^^)
そこから、ヤル気スイッチが入った師匠。
「ユウ!ちゃんと教えちゃらなぁいかんぞ~」
と笑いながら言う(^^)
「ユウは意地が悪いで~(笑)!わからなかったらすぐオンチャンに聞きに来い!」
とまたまた笑いながら工場を去って行く。
かと思ったら、また様子を見にやって来る。
「まだ、彫りゆうがか?!オンチャンだったら、10丁は彫りゆうぞ!」
とニコニコして話す。
ご機嫌です。

そんなこんなで、手彫りで彫った溝に鉈を合わせて調整しながら、やっと完成
「その嫁」は1時間30分近くかかりました。

コレは溝に鉈をはめ込んで確認しているところ。
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ピッタリ合わないとダメ
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溝が深すぎても浅くてもダメ
柄と鉈がツラツラ(平ら)でないといけない
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角をキッチリ合わせて隙間が無いようにしないと美しくない
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「オンチャン、できた~!!」
「オンチャン(師匠)なら、もう20丁は済んでる時間だね。」
と師匠に言ったら、師匠ガハハ!と笑っていましたよ。

なんだか師匠の工場に行くと師匠は元気が出るようだぞ。
また行こう。
鉈の柄を作らなきゃ行けないし
土州勝秀の銘も切らないと
師匠に教えてもらうことは一杯だ
頑張るべ。


おしまい