勝秀鍛冶屋見習いと、その嫁

高知県四万十町で鍛冶屋の見習いになった。嫁は狩猟や炭焼きを始めた。

初代の刃物を3代目が研ぐ

こんにちは「その嫁」です

 

少し前に研ぎを頼まれた鉈があります

凄く古い鉈です


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かなり使い込まれていて

何度も研いで使って、を繰り返して

こんなに細くなりました。

 

こんなに細くなって

柄と同じくらいの幅になっても、

鋼がしっかり入っているのでまだ使えます。

この鉈は初代勝秀鍛冶屋が作った鉈です。


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師匠のお父さんが作った鉈です。

師匠は「オヤジにはまだまだ敵わん」

と言います。

「鉄をよう殺す鍛冶屋だった」とも

鉄を自在に鍛造して良い鉈を作っていた鍛冶屋だったそうです。

鉈の他に斧(ちょうな)や柄鎌、造林鎌など

厚刃物と言われるような刃物は大体作っていたみたいです。

初代勝秀鍛冶屋から2代目の師匠と

3代目になる「鍛冶屋見習い」まで歴史は浅いです。

しかし地元や遠くは長野県にも鉈を卸していた勝秀鍛冶屋

半世紀近く経っていてもまだ使える

一生モノの鉈。

大事に使ってくれている

嬉しいことで鍛冶屋冥利に尽きることではあります…が、

商売で考えると

やっぱり鍛冶屋って儲からない仕事だなぁ~ガハハ

どう考えても

鉈、安すぎるもん(笑)

まだ見習い価格だからなぁ~仕方が無い

お! 飛び入りで来たのは初代の柄鎌!


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師匠にも確認してきたら

「おう~コレはオヤジが打ったヤツよ~」

「ワシは刻印を打ったがよ」
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大分使って刃が減っています

全て鍛造で作っているので溶接はしていません。

柄がはまり込んでいるこの部分と刃を溶接せずに形作るのは職人の技です


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櫃(ヒツ)を抜いています

柄がハマる所の鉄を抜いてます(空洞の所)
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四角い鉄と鋼を叩いて、更に向こう打ちしてもらって刃の先を出っ張らせるのだそう。


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オンチャンは「鍛冶屋見習い」になんか話してます。 

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何話してんだろう?(^^)

 

 

おしまい