勝秀鍛冶屋見習いと、その嫁

高知県四万十町で鍛冶屋の見習いになった。嫁は狩猟や炭焼きを始めた。

エノキ?人の思い込みってさ。

おばんでーす「その嫁」でーす

前に具合が悪かったタヌキを紹介したと思うのですが

タヌキを帰せそうな場所を探していたところ、

間伐したり山道を片付けた時の要らない枯れた木なんかを山積みにしている所に見たことがある切り口の木を発見。

「あれ?!柊(ヒイラギ)でねぇ?!」(゚Д゚)!!

と思って、丸太を2本軽トラに積んで鍛冶屋へ持って帰った。

「鍛冶屋見習い」にも

おーい!コレ柊(ヒイラギ)でねぇ?

どう思う?なんて言っても心のなかでは九分九厘

柊(ヒイラギ)だと思って質問してみる


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「鍛冶屋見習い」も

「なんか柊っぽいねぇ~」(* ゚∀゚)

と言うから

オンチャン(師匠)が工房に来たら聞いてみよう

…待つけど何時もなら来るのに来ない

夕方近くになっても来ない

(勝手に)痺れを切らして突撃だ

「オラ、オンチャンの所に行って聞いてくる!」

この木何の木?気になる木ですよ

「その嫁」結構なサイズの丸太を軽トラから抱えて引きずりながら持っていきましたよ。

ワクワクしながら

もう頭の中は「柊コレ絶対に柊」と思っている

    (* ゚∀゚)   「オンチャン!これ何の木?」

オンチャン「ん~?コレはあれよ。アレ」

(* ゚∀゚)「(じれったい~)柊なんじゃない?」

オンチャン「ワハハ!柊なんかじゃないぞ~」

                     「コレはアレよ、何やらの木よ」

 

 ( ´゚д゚`)エー  と勝手に期待を裏切られた気持ちで

工房に帰ってきたけど、

まだ納得が行かない「その嫁」

「鍛冶屋見習い」が

「ユキちゃんなら確実にわかるぞ!」と鶴の一声

そうだ!オンチャンの同級生のユキちゃんならわかる

また軽トラに積んで持っていったら…

山師のユキちゃんが木を見て直ぐさま

「コレはケヤキか?中が違うなぁ…」

(* ゚∀゚)「ユキちゃん、柊じゃないですか?」

(* ゚∀゚)ワクワク

「違うぞ、柊じゃない。エノキよ」(´ー`)

Σ( ̄ロ ̄lll)…エノキですかい

 

と言うことで

頭をぶん殴られたようなタヌキの気持ちになって

ノロノロ軽トラで帰ってきました

「鍛冶屋見習い」に報告

もう一回比較

これエノキ です

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木目が詰まったように見えるし色も白い

木の肌は凹凸少なめだけど、細かくポコポコしていて斑。
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表面をアップで
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家にある柊

木目が詰まっています。エノキに似ている~
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アップでよーく見ると…あれ?(゜゜;)

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エノキと違うぞ

木の肌は

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全然ちがーーーーう!!
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並べたら全く違う

全然違う別物じゃないか

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木の図鑑でも調べたら

木目が図鑑と一緒
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解説を読むと

『木の肌はケヤキに似ている』ってある
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ユキちゃんが言っていた通りだ

恐るべし山師の観察眼

恐るべし人の思い込み

 

断面を知りたくて

保管していた柊を切ったら
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割れが入っていた所からパッカーン

ハートが割れちまったみたいだぜ。

振られたような気分のオラにピッタリさ

 

 

 

おしまい

 

〒786-0504

高知県高岡郡四万十町十川1106-3

勝秀鍛冶屋(弟子の方)

菊池  祐

電話080-6554-0980

日曜日定休