勝秀鍛冶屋見習いと、その嫁

高知県四万十町で鍛冶屋の見習いになった。嫁は狩猟や炭焼きを始めた。

昔の鞴(ふいご)って知ってる?!

こんばんは「その嫁」です。
最近の困り事は
親不知を抜歯した後の穴に食べカスが入り込んで気持ちが悪い事。
食べた後はすぐに掃除しなくてはいけません


掃除と言えば、昨日は鞴(ふいご)を掃除しました。
鞴(ふいご)ってご存知ですか?
私は鍛冶屋に関わらなければ知らないままでした。
鞴(ふいご)とは、
火元に風を人力で送って、火力を上げる物。
焚き火をしたことがある人ならわかるかも。
沢山燃やしたい!となったらウチワで扇いだり、フーッと息を吹きかけたりしますよね。
鞴は風を効率よくパワー強めで送るのです。
これです。
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昔ながらの鞴です。
とっても珍しい物らしいですよ。
蓋の裏には鞴を作った職人さんの名前と住所が書いてありました。
もう鞴を作っている専門の職人さんは居ないかもしれません。

骨董品並みだと思います。
何でわざわざ古い鞴を探したかと言うと、
鍛冶屋見習いの師匠が
「おい~鞴があったら良いぞ~!使い易いぞ~」
と言ったから。

ということで地元の人に「鞴ってある?」と声を掛けたら

これは小さい物2台
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上の画像の大きい物を合わせると、3台も集まりました。
凄いですよね~!
集まったのも凄いけど、皆さん物持ちがいい!

んで鞴の中というのは
こんな状態です。
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四角い箱の中に棒が付いた板があります。
この板が箱の中でスライドして、空気を横穴から押し出すのです。

板に毛みたいなのがくっついているのに気がつきましたか?
分解してみたらホンモノの毛皮でした。
箱の中の気密性を上げるために板の周りに毛皮を貼り付けるとは聞いていましたが…
何の毛皮でしょう?
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多分、正解はハクビシン
画像の右側は
「その嫁」が皮なめしに失敗したハクビシンです。
左のボロボロのかたまりが鞴の毛皮。
画像ではわかりにくいですが全く同じ。
綺麗に鞴を掃除したら
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さあ、お直ししますよ。
ボロボロのハクビシンの毛皮は取り除きました。
板には何の毛皮を使おうかなぁ…
やっぱり我が家は
タヌキの毛皮でしょう?!

やってて良かったタヌキの皮なめし
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板に合わせて切ります
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こんなもんかなぁ

釘で打ち付けると
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アララ
ふかふかのモップみたいになりました。

たまたま鞴が集まって、たまたま材料が手元に有ったから出来たこと。
(毛皮で無くてもフェルトでもいいのですが、そこはホンモノを使いたくなる)

実はものすごく贅沢な事なのでは無いかしら?

「鍛冶屋見習い」よ「その嫁」は思うのだ。
もしかしたら、我々は貴重な作業をしている気がするぞ。
何故かって、ネットで鞴って調べても
古いタイプは見つからないし!

と、
鍛冶屋見習い
((((゜д゜;))))!!ビックリ仰天!
「その嫁ー!ヤフオクにあったぞ!スゲー綺麗な鞴が!」
(゚Д゚)「えー?!!値段は~?!」

言えない…(-_-;)
気になる人はヤフオクで調べて下さい。
我が家の鞴と同じタイプの物が出てきますよ。

あ!
しつこいけど我が家はヤフオクで買っていませんからね。
地元で昔鍛冶屋をやっていた人からもらったんですからね。

今の時代はネットで売っていない物は無いんだな…
凄いな…
タヌキの毛皮って…売れるかな?

おしまい