勝秀鍛冶屋見習いと、その嫁

高知県四万十町で鍛冶屋の見習いになった。嫁は狩猟や炭焼きを始めた。

答えは~⁉ 曲げるのだ!!

こんにちは「その嫁」です。

 

さて問題です。

これは何をしているでしょうか?

鉈の裏側ですが、差し金を当てて何かをチェックしています。
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これは、鉈の裏側に隙間(裏すき)が出来ているかを見ているのです。

勝秀鍛冶屋では、鉈の裏側の隙間が大事!

平らじゃダメなんですか? 

ダメなんです!

隙間は必須条件!

なんでか?

鉈で木を切るときに、隙間が無いと抵抗が強くて鉈が使いにくいから。

 

じゃあ、どうやって隙間を作るのでしょう?

鉈はもう型が完成形に近いです。

あまりカンカン叩いたりできません。

かと言って、グライダーで削って隙間を作るのか?

イヤイヤ、そんな削るなんて事はしません。

やっぱり叩いて隙間を作りますが…

ちょっと勝秀鍛冶屋は変わっています。

叩くとなると、普通は隙間を作りたい面を叩いて凹ますイメージではありませんか?

勝秀鍛冶屋は…

 

曲げます!

隙間の裏側でなく表側を叩きます。

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金床の角に鉈の裏側を当てて曲げるのです
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このやり方は多分、どこの鍛冶屋を探しても勝秀鍛冶屋ぐらいではないでしょうか。

 

鉈の裏側の隙間は無きゃいけない。

手で叩いて形を作る。出来るだけ削らない。

本当の手打ちで作る。

勝秀鍛冶屋の鉈のお話しでした。

 

おしまい。